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2025

清算

皆様いかがお過ごしでしょうか。増田健人です。

引退ブログを書きましたので、最後にお付き合いいただけますと幸いです。

読んでいただけない方のために感謝は先に述べておこうと思います。本当にありがとうございました。



引退ブログでつらつら書くのは未練がましいと思ってしまう性分で、故に1番好きなブログは山田先輩の引退ブログです。


>目指した結果は手に入らなかった、しかしその過程で染みついた習慣は希少で貴重な物だ、こんな生活をこれからも毎日続けよう。

>積もりに積もった思いを吐き出そうと思っていたが、卒部してしまうと未来への前向きな気持ちしか残らず出てくる言葉は案外こんなもの。



あんなにゴルフ部に捧げた男がこの2行に帰する様に惹きつけられた。

自分はこんな詩的で素敵な文章で価値を出せないので、自分なりに最後の機会と思って色々綴ってみようと思います。



引退して2ヶ月。3年半の長い夢から覚めたような感覚で現実に晒されている。


現役中も、「部活は楽しいけど卒部が楽しみだ」とは頻繁に口にしていたと思う。ついにその卒部を迎えて、外の世界に出て出会いが増えて、背景が様々な人たちと話す機会が増えた。いかに自分の世界が狭かったのかと思う。同時にこの広い世界にワクワクしているし密かに抱いている野望に対して精力的に毎日生きていて人生で1番楽しい。(これは”ゴルファー”を否定するものでも、それ以外を肯定するものでもない)


自分と全く違う大学生活を歩んできた人たちと話してて、自分はモラトリアムの大部分をここに費やしたんだなと改めて思う。その中でゴルフ部だったから得られたものも多く感じる。まあその代表格が「ゴルファー」になれることで、引退して間もないのにその威力は凄まじいものを感じる。新しく入ったコミュニティですぐさまゴルフコミュニティが形成された。「ゴルフやってる」が1人いれば、「最近ゴルフ始めたんだよね」が29人いて、「ゴルフやってみたいんだよね」が300人いるようにハインリッヒの法則が適用されている(知らんけど)。仕事以外ですぐに人と仲良くなるには1番いい武器だなと先人の知恵を実感している。


また、ゴルフは人生そのものという人がいるらしいが、ゴルフ部はこれからの人生のβテストだと思う。特に大学初めのゴルファーにとって。このゴルフ部での経験は本当にかけがえのない自分の人生の判断指標になると思っている。球に当たらない状態からレギュラーとしてチームに貢献することを目指す、同時に組織の中での役職も雑用係から執行部までを経験する。生を受けてから夢を抱いて死に至るまで、寿命が決まっている人生のようだ。実際入部前とは人生の解像度がまるで違う。単なる成長もあるだろうが、人生二周目かのように自分が俯瞰で見えるし、全ての事象がゴルフ部生活に当てはまって考えられる。受験勉強は0歳から18.19歳までの人生を捧げたと言っても過言ではないが、それは私のいうゴルフ部=人生のβテストとはまるで違う。一つは主体性だ。ノルマがないに等しく全部自分次第。高校までの全て定められたカリキュラムに沿って盲目的に過ごしていたあの頃とはまるで違う。我々は(少なくとも私はそうで、地方公立の独学勢は除く)王道ルートに乗った考えないただの葦として(葦界では優秀かもしれないが)ここまできただけのいわばA5ランクの受験家畜だ。しかしそれだけでも違う。さらに人との関わりという社会性が加わった中で主体性が求められ、自分のアイデンティティをさぐりながら生き抜いていく。これはゴルフ部だからこその経験で人生だなと思う。秩序の中で自分を見出す。なんて儚い行動なのかと思うが、動物の割に頑張ってるなと称えたい。


レギュラー活動をしていて、これを1.2年からできていたらどんなに楽しかっただろう、と思っていたが、βテストという点では未経験で始められてよかったなとか。色々思うことはあったがゴルフ部の多様性は人生においては大きな価値をもっていたのかなとかも。その一方、自動的に年功序列で下から上までの立場を経験できる(できてしまう)大学の部活動に属していたことはJTCっぽくていい経験だったが、同時に個人的には実力主義の方があってるんだろうなと気付かされた。



まあこんな偉そうなことを書いているわけですが、正直後悔の方が多いです。
ゴルフに関してはもう少し上手くなりたかった。でもこれは半分は自分のせいで、半分は環境のせいです。またその環境の半分は不変で、半分は可変。可変部分は執行部に責任があって、主務として改善しようとしてきた。半分は変わり、半分は変えきれなかった。その原因は半分は私にあって、半分は私以外にある。でも原因なだけで私以外は悪くないし非はない。ただ、今の3年をみてると、いいなぁと思います。最後の大日向合宿で彼らが会議してる部屋に通りかかり、耳をすませて盗み聞きをしてました。あぁこれが執行部だよなと、(ほぼ)全員が部のことを考えていて、意見を持っていて、対立しながらも執行部として意思決定を行う。まさに自分が理想としていた姿で悔しくもあり寂しくもあり嬉しくもあった。間違いなくutgolfの転換期になるだろうと期待している。



この引退ブログをもって全て清算できた気がする。


全部引っくるめて糧にして、次に進もう、先は長い。


そうやんな、松戸君。


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