レギュラー入り、70台プレーヤー、300yドライブ etc.
目標として掲げ、いずれも達成できなかったものたち。
勿論、どれも難しく、そう簡単に達成できるわけではない。
努力はしていた方だろう。毎日球は打っていたし、ラウンドもそこそこは行った。
やろうと思えばもっと時間やリソースを割くこともできたが、これだけやっていればいいやと妥協していたのだろう。
そうして卒部の足音が近づくにつれて否が応でも見えてくる限界。
そして少しずつ自分の目標をレギュラー入りからセレク通過へ、70台プレーヤーからベスト70台へと下げ、妥協していった。
結果、前者は達成し後者は惜しくも達成できなかった。
セレクションを通過した時はもちろん嬉しかったし達成感満足感を得られた。
大学から始めたスポーツを4年という短い期間である程度形にできたのは傍から見て凄いことだし、あまり自分を卑下しすぎるのはよくないだろう。
それでも同期がレギュラーとなり応援を背に活躍していた中、4年間応援する側にしか立てなかったことに後悔、悔しさがあるのは事実だ。
さて、実は私はもう1年ゴルフ部に残り、部活を続けるという選択肢がある。
もう1年本気でやり続ければ先に掲げた目標を達成出来る確率は十分に上がるだろう。
それでも私はその選択をしなかった。
(同期がいなくなってしまって寂しいからなんて理由もあるが)既に十分に満ち足りたというのが大きい。
これから研究など他のことで忙しくもなるだろうし、この夏でちょうど一区切りできたから部活としてのゴルフは終わろうというわけだ。
ここまで長々と妥協だや後悔だとネガティブなことばかり書き連ねていたが、人生とはこういうものではないだろうか。
子供の頃の全能感、無限の可能性はいつしか鳴りを潜め、現実を認識し、成長し、みな大人になっていく。
しかし妥協とは幸せを感じるために必要だし、あって当然のことだろう。
妥協しなかった目標は肥大化し、いつしか自分の限界をはるかに超え、そうしていつの日か自分には無理だという現実を目の当たりにする日が来る。
目標と自分の限界の乖離が大きいほど後悔や喪失感は大きくなる。
時間は有限だ。
人によって目標の大小、方向性の違いはあれど、皆それぞれがそれぞれの幸せを得るために生きている。
自分が達成できるかどうかギリギリのラインに目標を調整することが、達成の可否に関わらず良いのではないだろうかと私は思った。
この4年間で多くのものを得られた。
ゴルフそのものの技量や仲間たちに加え、上記の他にも人生というものの捉え方考え方も変わった。
ゴルフは人生そのものなんて言う人もいるが、実際共通する部分が多く感じる。
詳しくは省略するが、この4年間の体験は間違いなく自分の人生に大きな影響を与えただろう。
チープな言い回しだが、部活動を支えてくれた同期、先輩後輩、そして親に感謝するとともに我らが主将浦川にバトンタッチしたい。